先日、総務省の発表では60歳以上が人口2割になったそうです。何かと話題になる団塊の世代のみなさんがこれから60歳を超えてくるわけですから、この割合はもっと増えていきます。
 以前すまいるビジネス6号でお伝えしたことがありますが、江戸時代も現代と状況が似ていて、年齢を重ねた方が尊重されていました。老中や若年寄という役職名からも、当時の人の感覚が想像されますが、人口の割合が多いわけですから、これから時代は若者文化ではなく、熟年文化の時代がやってくるとみて間違い無いと思います。
 人数が多い人たちのライフスタイルが常識になるわけです。現在女子高校生でも健康ブームだったりしてミネラルウォーターを買って飲んでたり、テレビも健康がテーマの番組が増えています。これからは若いというよりは経験を重ねた人の方が尊敬されたりすることが多くなると思いま
す。
 経済的にみても、誰が時間とお金を持っているかといえば、熟年世代ですし、おまけに経験も持ち合わせているわけですから、様々な文化が成熟する時代がやってきたと思います。具体的には、観劇人口が増えて、劇団が潤うようになったり、実際に自分達でやり始める人も増えるかもしれません。自主出版で本を出す人も増えていますから、プチ作家なんても生まれたりするでしょう。
 インターネットの世界が広がって、テレビも今や斜陽になってきました。そうするとインターネットから発信するネタ(いわゆるコンテンツ)を欲しがる企業が増えますので、作品の発表がしやすくなるばかりかチャンスも広がります。様々な文化が成熟する時代がやってきたといってい
いと思っています。

 
  戦後、日本経済の発展を支えた、マイホーム、マイカー、そして家庭電化製品は、全て家族のため、また家族単位での消費だと言えます。アメリカのホームドラマに見られるような、豊かで文化的な生活に憧れ、
マイホームを手に入れ、冷蔵庫、テレビ、洗濯機、ビデオ、エアコン等々、毎年便利で快適になる生活を実現することができました。車もほとんどの世帯で所有し、いわゆるレジャーということばが生まれました。
日本でエンゲル係数(家計消費支出に占める食費の割合)が30%を切ったのは1984年。その前の年に東京ディズニーランドがオープンしたのは偶然ではありません。常に社会情勢に合わせた仕掛けが為されて
いっています。
 現在オタクと言われる方々の消費パワーが日本経済を引っ張っています。アニメ、ゲーム、DVD等々は、今や日本経済の柱のひとつであることは言うまでもありません。
 ちょっと前までは、母親の機嫌を損ねると食事にありつけませんでしたが、食事を作る母親が減り、家族でいることの意味が希薄になってきた現代では、オタクだけではなく、一般的に消費の単位が個になってきています。家族で食事をすることが減り、個食になり、ファミレスの売上が減少し、コンビニの売上が伸びました。自分の好きなように生活している人が大半を占めています。
 自分が好きなものを、ちょっと古い言い方ですが、マイブームを追求している人が増えてきています。若い世代もそうですし、自分がやりたいことを我慢してきた世代も、今や時間とお金を手にして新しい生き方に挑戦しています。
 経済の拡大はあまり期待できませんが、日本人が自からの生き方、在り方を追い求める時代になったと思います。だとすれば、人と人を結びつける仕掛けや、今までにない旅行の企画だとか、趣味を追求するため
の場所の提供などが有望なビジネスチャンスになってくるのではないかと思います。
 人間らしい生き方を求める人に、様々な機会を提供するという発想が必要なんだと強く感じます。

 

 

 

   
   時代を総括する

     三浦 展 著
      牧野出版  
    ¥1,500(税別)

最近三浦さんの著書にハマっています。世代による特色や、戦後の社会背景が私たちの生活にどう影響を与えたのかについて、データからキチッと検証しています。今新しい時代が始まっているところで、非常に参考になる論点とデータを提供してくれています。推薦の著書も団塊世代だけではなく、戦後のライフスタイルの総括と言えます。絶対お薦めです♪

 

<編集後記>

先日、バイクのモトGPを観戦に茂木まで行ってきました。日本ではあまり話題にならないですが、ヨーロッパではサッカーとF1に負けない人気があるそうです。とはいえ、僕も2輪レースは初めてで、どんなもんかと行ってみましたが燃えちゃいました。人気があるのもわかる気がしました。レース場にテント張って楽しんでる人もいて、自分なりの楽しみ方っていいなぁって思った1日でした。



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